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個々の体型にマッチした、超低圧体圧分散マットレスの普及を応援

 大田区のものづくり栄商金属㈱から発表された「床ずれ対策マットレス」は一昨年の学会で発表され、学会のみならず業界に衝撃を与えた。(当時 開発リーダ名の仮称で出展)

学会関係者にとっての驚きは、不可能かと思われていた30mmHg以下の体圧分散という課題を軽々と超え、あるモデルのデーターでは7mmHgという驚異的な体圧分散値を叩き出し、学会に「超低圧」という領域を生み出したことである。そしてまた医療現場の人間が商品開発や監修に大きく関わり、結果として現場が求める以上の特性を出す商品を作り上げた「共作」への期待である。

業界関係者にショックを与えたのは、利用者の一人一人の体型に合わせた制御と、その時々の「寝姿」に合わせた制御、そして学会・業界の目標値とされた体圧分散性「32mmHg以下」を軽々超えてきたことである。    物を作っている人間ならば誰でも解る、一つ一つの個体に対応して調整機能をつけていれば幾らでもチャンピオンデーターが出せることを。しかし、現実の商売となるとそうもいかないことを・・・。 
業界大手と言われる企業の中で開発担当者たちは、「生産性」「生産コスト」「販売コスト」と言われつづけ、 トップデーターの持続性や手厚い個人対応に時間を費やすよりも、現時点での最高値であれば良いという妥協を選択するしかないと聞く。
従って、標準体型と位置づけられたモデル体型のデーターを添付されただけの標準品が世に出回ることとなる。

このような商品供給の中で起きた「使用現場からの逆襲」は、業界及び関係流通業界に大きなショックとなった。毎年毎年ほぼ同じ予算の中で繰り広げられる、施設からの買い替え需要。公的施設などは入札で業者が決まるわけであるが、持ち回りや住み分けと言った安定したビジネスに慣れてしまった関係者には、現場からの既製品に対する否定と、妥協しない商品を送り出そうとする「商売のルールを知らない学者とものづくりのタッグ」は、「業界常識に風穴を開けるような出来事」と感じたようだ。

しかし現場スタッフと大田区のものづくりが作り上げた、回復のサポートを目的としたこのマットレスは、機能としての目的を達成するこたが出来たが、普及という目的では前途多難と聞く。
協力している施設の名前が出しにくい、スタッフの名前が出せないなど逆風が吹いているようだ。
本来の求められている現場への道は遥か遠く、在宅介護・小規模施設など現場で「本物を求める人々」に口コミで普及を目指していると聞く。

                Ota international Network Groupの記事より抜粋            ※この記事を乗せたOINGは小学校5年生の社会科の教科書で紹介されている。


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